高く売る=早く売る である事を真剣に知って下さい。

高く売る=早く売る

という正直な事を伝えない不動産業者が多いですね・・・。

正直不動産の原型モデルと言われる私には、残念な時節柄です。


昨今の流行なのか、自分たちが売れると思っている数字よりも、はるかに高く査定をわざと行い、高めの価格で売りに出す

結果的に1~2年してから、自分たちが思っていた価格まで値段交渉して売却する・・・

高い売却価格で高く売れるという錯覚をしてしまいがちですが、実際には、時間的ロスと、さらなる値下がりのリスクだけを売主様に負わせる形なのです。


なぜ私が、高く売る=早く売る というのか?

これが本当の事だからです。


不動産業、特に売買の仲介に関わっていると、他人のふんどしで利益を得る形であるため、査定価格を高く言いがちであるのは仕方がないのかもしれません。

それがどんなに絵に描いた餅であり、不可能な数字であっても、低い数字を正直に言って物件を取り扱えなくなるよりは良いと考えてしまうのですね。

要は、本当の事を言う事で仕事を取れなくなる というバイアスがかかるのです。


しかし、本当の事を伝えなければ、恐らく気付かないうちに、売主様に損失を結果的に与えてしまうので、そのことをDATAとともに見ていきましょう。


Contents

高く売る=早く売るの意味


なぜ高く売る=早く売るなのか?についてですが、実際の案件を例に説明してみます。

このパターンが多い事、多い事。


当社の査定 

  • キレイな宅地(解体、造成工事等を含む)に仕上げて 坪あたり@18~20万円
  • 現状のままの売買であれば、そこから工事費用等を差し引いた金額 坪あたり@15~17万円

  • これはどちらでも売り主からすると結果(手取り)は変わりません。
    きちんと調査をしたうえで、根拠をそえています。

    A社の査定
  • 現状のままで坪あたり@24万円で売り出しましょう・・・
  • 根拠は不明


    こういったケースが多々あります。

    新居浜市内で@24万円でほいほいと売れる所なんてありません。

    余程資金に余裕がある方で、特殊事情が無い限り無理でしょう。

    因みに当社では5年ほど前になりますが、この査定物件のかなり近隣で@18~20万円で売買しています。

    新居浜市の地価が値上がりしているのでしょうか?

    新居浜市の地価、不動産価値は無くなる根拠

    新居浜市の地価、不動産価格についてはこちらの記事を参考にしてください。
    負動産最終処分場

    愛媛県内の消滅可能性自治体が発表されていました。適切な対策にまともに取り組めている自治体はほとんどありません。このままで…


    DATAによると、2040~2050年には、まともに地価が保たれている地域は無いと、簡単に推測できます。


    新居浜市の立地適正化計画です。


    人口減少に向けて、新居浜市の機能を維持するために定められた区域です。

    青、赤の枠外の地域は、正直限界集落化していくと考えられます。

    つまり、将来的に不動産価値がほぼなくなると言う事です。

    参考記事にもあるように、これから先、小学校の統廃合は避けれません。

    ていうか、なぜ今まで引き伸ばしまくっているのか・・・。

    単なる責任逃れ、事なかれ主義なのでしょうが、未来に対してあまりにも無責任です。

    かといって、人口を増やそうとする施策は全く行われていないですし、不動産的には宜しくないですね。


    重要な事は、必要性が無い不動産はどんどん価値がなくなると言う事で、我々の子供や孫に対して負動産化していく可能性が高い地域があると言う事です。

    であるならば、下がり続ける地価の中で、早く売るという行為が、結果的に高く売ったと言う事になるのです。


    2024年現在、相場が@20万としましょう。

    地価の下落率を平均3%と仮定しますと、2040年には@12.3万円と推定されます。

    2年後の2026年では18.8万円ですね。

    もちろん3%というのは仮定ですので、もっと上振りするかもしれないですし、1~2%くらいの現状と同じくらいの下落かもしれません。

    現実的には上振りする事の方が多いはずです。

    と言う事はやはり、相場が下がり続けるのであれば、早く売る=高く売るなのです。

    @24万円で売れない状況が続く間に、新居浜市の相場は下がっていきます。

    現在進行形の例

    平成16年くらい、約20年前には坪@30万円位が当たり前の地域でしたが・・・・

    愛媛県 新居浜市の土地の一覧ページ。土地・不動産の情報サイト アットホームなら、ご希望にぴったりの売地が簡単に検索できま…


    半径100m以内にこれだけの物件が・・・

    @11万~19.8万円の幅があります。

    こうなると後出しジャンケンが始まります。

    条件的にはほとんど変わらないのであれば、当然価格の安い所へ流れていきます。

    新居浜市内中心部でこの様相ですから、近い将来が見えてしまっていますね…。


    賢い方々は、既に不要な不動産を手放しています。

    だって自分の子供や孫に負債や苦労を残したくないですからね・・・。


    正直不動産であるべく

    今の状況を考慮すると、必要性が無い不動産は負債化していきます。

    その判断は難しいかもしれません。

    都度、ご相談頂ければ、正直にお答えさせて頂きますが、簡単な判断方法を。


    1. 立地適正化計画内であるかないか?
    2. 小学校のクラス数や子供の数

    この2点が簡単な判断基準になります。

  • 立地適正化計画の範囲外
  • 小学校が統廃合されるだろう地域

  • については、将来的に負動産となる可能性が高いと認識して下さい。



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