民法関係の言葉

宅地建物取引取引士の勉強をしていれば当然知っていないといけない民法関係の言葉。
これくらいは説明できないとプロの不動産業者ではない!?


抵当権

担保の目的物を債務者に残したまま、債務不履行の場合には債権者が優先してその目的物から弁済を受け得る権利。
目的物の範囲は、登記・登録の制度のあるものに限られ、不動産・地上権・永小作権のほか、立木・船舶・自動車・特殊の財団などに及ぶ


停止条件

将来発生することが不確実な事実を契約等の効力の発生要件とする場合の不確定な事実をいう。
例えば「うまく入社できたらこの家を安く売買する」というような契約をしたときは、入社することが停止条件であり、 このような契約を停止条件付売買契約という。

入社できたことを条件の成就といい、 そのとき売買契約の効力を生ずる(民法127条1項)。

停止条件に対するものを解除条件と呼び、解除条件付売買契約では、反対に、契約のとき売買の効力を生じ、 入社できなかったときは、解除条件が成就し契約の効力が失われる(同条2項)。

いずれの条件が付されていても、 条件の成否未定の間は、条件成就によって生ずる利益は保護される(同法128条、130条)。

債権

特定の相手方に、対して、ある行為をするよう請求する権利。⇔債務契約によって発生する。

民法による契約の種類:贈与・売買・交換・消費貸借・使用貸借・賃貸借・雇傭・請負・委託・寄託・組合・終身定期金・和解の計13種類、当人の合意で新・契約可契約以外によって発生する。民法の法定債権事務管理・不当利得・不法行為の計3種類。

債務不履行

債務者が、その責めに帰すべき事由(故意、過失)によって、債務の本旨に従った履行をしないことをいう(民法415条)。

履行期に遅れた履行遅滞、履行することができなくなった履行不能、および履行はしたが十分でなかった不完全履行の3つの態様がある。

履行遅滞と不完全履行で、まだ履行の余地のある場合には、裁判、執行によって債務自体の履行の強制もできるが、債権者はこれとともに損害賠償の請求もできる(同条前段)。

履行不能または不完全履行で、もはや履行の余地がない場合には、これに代わる損害賠償請求ができる(同条後段)。
また双務契約などの場合には、債権者は契約を解除して自己の債務を免れ、もしくは原状回復を図ることができる。


差押

民事訴訟法上、債権保全のために執行機関が債務者の財産の処分を禁止する強制行為。 競売や公売手続きの開始と同時に行なわれる。

譲渡担保

債権保全のため、ある財産権を債権者に譲渡する形式の物的担保をいう。

民法に規定はないが、取引の慣行から生まれ、判例学説によって認められた担保である。

債務者乙は、債権者甲に譲渡担保に供した目的物をそのまま使用収益できるので、生産財等について多く設定されるが、不動産についても用いられ、登記原因を「譲渡担保」とすることも認められている。

債務が完済されると目的物の所有権は乙に復帰するが、弁済されないと甲はこれを第三者丙に売却し、または自己の所有とすることによって、優先弁済を受けることになる。

ただし、甲は債権額を超える部分の精算をしなければならない。乙の他の債権者丁が目的物を差し押えたとき、甲は第三者異議の訴(民事執行法38条)ができる。

制限能力者

旧無能力者制度。平成12年4月1日から法改正が施行されている。

単独で法律行為ができない者の事を言い、制限無能力者には以下がある。成年被後見人・被保佐人・被補助人・未成年者。

手付

手付には契約の成立を証する証約手付、手付を交付した者はそれを放棄し、 相手方はその倍額を償還して契約を解除することを認める解約手付、 手付額を債務不履行の場合の損害賠償額の予定または違約罰とする違約手付がある。

どの手付であるかは当事者の意思によって決められるが、いずれの場合にも、証約手付の意味がある。
民法は、当事者の意思が不明のときは、解約手付と解することとしている(民法557条)。

宅建業者が売主として受け取る手付は解約手付である(宅建業法39条2項)。

なお、契約の際内金と表示されても解約手付と解されることがある。手付金は、 契約が約定どおり履行されるときは、一部弁済として取り扱われることとなる。

登記の公信力

登記上の表示を信頼して不動産の取引をした者は、たとえ登記名義人が真実の権利者でないような場合でも、 一定の要件のもとでその権利を取得することが認められることをいう。

わが国では、登記の公信力を認めない。したがって、いくら登記名義人が真実の所有者と思って、 その者から不動産を買い受けたとしても、真の所有者からはそれを取り上げられることになるので、 不動産の取引では、登記簿を閲覧するだけでは不十分ということになる。

これに対して、 動産では占有に公信力が認められるから、売主の所有と信じた買主は、そう信じるについて過失がなければ、 真の所有者がほかにあっても、その動産の所有者となることができる(民法192条)。

法定代理人

法律の規定により代理人となった者をいう。未成年者の両親(民法818条以下)、禁治産者の後見人となった配偶者(同法840条)のように、本人に対して一定の地位にある者が当然代理人になる場合のほか、父母が協議離婚の際に定める親権者のように、本人以外の者の協議により定まる場合(民法819条1項)、相続財産管理人のように裁判所によって選任される場合(民法918条)等がある。

法定代理人は、任意代理人と同様本人に対して善良なる管理者の注意義務および誠実義務を負うが、その権限(代理権の範囲)が法律または裁判所の命令によって決められる点、および本人との信任関係がなく復代理人を自己の責任で選任しうる点で任意代理人と異なる。