家を〇〇〇万円高く売る裏技

最近こんなフレーズの広告をよく見かけます。

現場で不動産に携わる者として、素人のこういった釣り行為は、いたずらに真剣に売却を考えている人の利益を損ねているケースが増加しているのを見かける度に、憤りを感じてしまいます。

じゃあお前が売って来いよ?と。

現場や法律、慣行を全く知らない人達に踊らされ、結果的に損失を知らない間に被っている不動産所有者の為にも、都会ならいざ知らず田舎では全く通用しない、嘘も甚だしいおとり広告について考えてみます。

不動産の売却に裏技なんて無い!

家を〇〇〇万円高く売る

裏技

といった事は田舎の不動産にはあり得ません。

こういった文句で誘導されていく不動産査定のサイトは、広告屋さんのサイトであり、これらのサイトをさらに広告しているような形なんですね。

で、正確で、正しい利用方法を教えていれば問題ないのですが、煽るだけ煽っている、ただの釣り行為でしかないのです。

自分の利益しか考えておらず、その先の真剣に不動産の売却に悩んでいる人達の事なんかは考えていないのが現実です。

自分は査定サイトなんか利用したこともないくせに、利用すれば高い金額が出る・・・確かに高い査定価格は出てくるでしょう。

しかし売れる、実際に売却できる価格とはかけ離れていくのが現実です。

この時代に、高い査定を出してその価格で売れるなんて思っている不動産屋は、ほぼいません。

仮に思っていたとしても売れないだけです。

要は、高い査定価格は”絵に描いた餅”でしかないんですね。

そして、出される査定価格=見積もりと解されている事もありますが、この場合見積もりですらありません。

あくまでここで出される査定額は、不動産の所有者の希望に沿った価格であったり、他社との兼ね合いで、高く提示された価格であり、”売れる価格”でもなく、”買ってくれる価格”でもなく、”10年くらいしたらひょっとしたら売れるかも?”的な数字が出されることが多いのです。

私は真面目に半年くらいの期間で売却可能な価格を提示しますが、煽られた競合他社は当然それより高い数字を提示します。

この事自身は従来からよくある事なのですが、それを更に引き上げた数字にしてしまおうという行為が、一括査定サイトに対しての誇大広告のなせる功罪なのです。

はっきり言って1年以上売れなければ、相場は下がります。

都心部を除いて、全国的に下落しているんですから。

値上がりする根拠でもあるのなら話は分かりますが、「数社に査定させて値段を吊り上げよう!」といった宣伝文句は、「数社に査定させて、絵に描いた数字を吊り上げよう」という行為なのです。

数字を高く言うのは簡単です。

その数字で売れなくても責任は無いのですから。

1年後、もっと適正価格が下がった売主は、時間が掛かった上に結果的に損失が大きくなるという、ダブルパンチを喰らうのです。

ユーザーメリットとは真逆ですよね?

何だか1時間3000円のはずが、10万円の請求が来たような、ボッタくりバーのような広告手法です。

100件あるうちの1件くらいは、特殊事情があり、相場よりも少し高く売れるケースもあるでしょう。

その土地を買わなければ自分の土地に家を建てれない・・・といった特殊なケースですね。

その1つを以て高く売る方法とか裏技なんて言うのは、現場の人間にもそうですし、ユーザーメリットを損ねている事を理解して欲しい物です。