子供の近くへ転居する場合に気を付けておくべきこと

息子や娘の住んでいる近くへ引っ越して、余生を安心して送りたい・・・。

ある一定の年齢を迎えれば、誰もが一度は必ず考える、そして願う事です。

地方で人生を送ってきたが、子供は都会に出てしまい、生活がある。

安心して生活するために子供のそばで生活したい・・・。

しごく自然な考え方です。

ここで大切なのが、残していく、これまでの人生を送った家、という不動産です。

ある方は換価して、子供の為に・・・とか次の生活の為に・・・と考えます。

また一方で、人生を過ごした家には思い入れがあり、中にはその不動産にどうしても執着してしまう方も居られます。

そんな場合に、注意しておかなければいけないこと、考えて準備しておかなければいけない事について考えてみます。

今回はそういった方のお役に立てたタイミングだったので、その方の思いや考え方も踏まえてみます。



安心して老後の生活を送る為に必要な不動産に対する考え方とは?

基本的に地方都市においては、不動産についての対処や準備をせずに置いておくことについては、メリットはほとんどないと言えるでしょう。

これはほとんどの地方都市で起こっている、地価の下落と人口減少には当面歯止めが利かないからです。

思い出や人生が詰まった家を処分することは、断腸の思いで行わなければいけません。

経済的に余裕があるのであれば、残しておくことも一つの方法でしょう。

しかし考えていて欲しいのは、その不動産を残された子供さん達の将来の苦労についてです。

悲しいかな、毎年固定資産税や都市計画税というランニングコストはかかってきます。

維持管理にも費用が掛かるでしょう。

そしてその不動産の資産価値は下落するばかり・・・。

つまり本人の思い入れとは裏腹に、金銭的な不都合が子供にのしかかってくるのは確定なのです。

「何でもかんでもお金で考えるな!」と怒られるかもしれませんが、残念ながら大方の相続人の方からすると、持っていても仕方のない不動産になってしまうのです。

仮に金銭的余裕がある場合でも、その不動産を売却したりする手間や労力は、簡単なものではありません。

そして一番怖いのが、処理ができない不動産になってしまう事なのです。

今現在はニーズがあっても10年先にニーズがあるか?というと、そのニーズが減少するのは確定的なのですが、全くニーズがなくなってくるケースが増えています。

市町村合併や都市計画の変更等によって過疎化が進み、全く流通性が無い不動産が全国で増加しています。

都会で生活している方には理解しがたいかもしれませんが、それが現実です。


ここまで読まれた方はもう理解できましたね?

思い入れがあっても、経済的余裕があっても、その不動産に執着すればする程子供さんにのしかかるリスクが増えるのです。

結論は、安心して老後の生活を送る為に子供さんの近くへ転居する場合には必ず家や不動産は処分しておくことなのです。

もしくは最低限売却できる準備をしておく事、なのです。


私がお手伝いした方がとられた行動は?

ではどうすれば良いのか?

引っ越ししてしまってからでもまだ大丈夫です。

不動産の一括査定サイトを正しく利用しましょう。

不動産の一括査定サイトを正しく利用することによって、少しでも高く少しでも早く、少しでもメリットがある条件で売却ができる可能性が高まります。

もちろん売却に備えておくだけでも大丈夫です。

私のお客さんが取られた行動がまさにこれでした。

すでに子供さんの元へ引っ越しされていたのですが、空き家のまま固定資産税を数年支払ってきて、将来の子供さんの負担を考えたそうです。

しかしながら思い入れがあって、生きている間は置いておきたいというお気持ちが強かったそうで、最初は「なんとなく金額がわかれば・・・」程度の考えだったそうです。

その方は私と話し、地価下落のデータや周辺の事例をお見せするまで、簡単に家を売却できると考えていたそうで、ご自身の置かれている家族状況やランニングコスト、子供さんの負担を重く受け止められて、最終的に売却に至りました。

この結果が世の中の全ての人にあてはまるわけではありませんが、将来に備えて手を打っておくことは当然ながら有効なのです。

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