不動産の売却や相続などでその価値を確認する場合に必要な不動産の価格の査定。

そんな不動産の査定をする際に、最近やたらとヤフーや様々なサイトで広告されているのを目にする、不動産の一括査定サイト

現場で不動産の査定をするプロの立場から、地方都市では絶対にユーザーの為にならない、使ってはいけないシステムであることを説明します。

不動産の一括査定サイトは信用したら絶対ダメな広告サイト

人口が減り不動産の価格が下落している地域において、この不動産の一括査定サイトを使用することは、正確な不動産の価値を測ろうとする所有者にとってはマイナスにしか作用しない。

その絶対的な理由は一括査定サイトがプロの不動産業者ではなく、広告屋さんが運営している広告サイトであるからだ。

広告屋さんが収益を上げるために不動産業者へ個人情報を売却するシステムである、というのが本当の姿なのだ。

一括査定を依頼するという行為は、例えるなら民主党に投票して政権を取らせてしまった事に似ています。

「国を変えます、正しい政治を国民の手に・・・」等と耳障りのいい事を言い、何一つプラスの事を残さず、何の責任も取らずに今日に至っている事と同じ結果をもたらすのだ。

不動産一括査定の仕組み

まずはメリット・デメリットを理解しやすいように、査定サイトの仕組みをご説明します。

さていさいと
イメージとしてはこんな形です。(画像が荒くてすみません)

一括不動産査定を運営する会社(広告宣伝会社)が提携する不動産会社に査定依頼をし、その個人情報の対価として不動産業者から1件1~2万円といった報酬を受け取るという仕組みです。

エンドユーザー様は一切負担なく査定ができるわけです。

 

一括不動産査定サイトを利用するメリット


フォームに名前や住所、物件所在地情報等を入力し、送信するだけで複数の会社からの査定価格を取得できるので、手間が省けて便利です。

また費用についても無料ですので、手軽に利用できることから利用者が増えています。

また地域や物件の種類・・・マンション、土地、農地等種類を問わずさていが出来て、且つそのサイトに登録されている不動産業者の中から業者の選択もできるというのもメリットです。

このお手軽感と負担が無い事が一番のメリットではあるのですが、正確な価格は算出されにくい側面もあります。

60秒で完了!といううたい文句があったりしますが、不動産の正確な価格が1分で出てきたらおかしすぎます。

お手軽な反面そのデメリットも当然存在します。

一括不動産査定サイトのデメリット

嘘・大げさ・紛らわしい宣伝文句

 宣伝文句として高く売れるとか、迷惑な営業は一切なしとか耳障りの良いフレーズが書かれていますが、これは完全に嘘です。

「一括査定」を依頼すると、電話がガンガンかかってくることやダイレクトメールが送られてくるといった事が当然ありますし、数社に査定依頼した場合は特に、不動産会社は「競合する他社よりも先に連絡をしなくては」という競争になります。

そのため、誰よりも早く依頼者であるユーザーとコンタクトを取りたいという意思と自社で媒介契約をしたいという意思が働き(その分依頼から連絡までの動きが早いのですが)、価格も高め高めで伝える(売れる売れないは関係なく)様になったり、どの会社がどうだったという内容が混濁し、面倒になってしまうことがあります。

 前述の仕組みを見て頂ければわかりますが、不動産業者が一括査定サイトへお金を払い、査定依頼者の個人情報を入手するわけですから、ある程度必死になるのは仕方ない事だと思います。(個人情報の形を変えた売買が良いかどうかはわかりかねますが・・・広告宣伝サイトなのでo.Kなのでしょう)

価格は保証されたものではなく相場より高い数字になりがち

そもそも、車の買い取り会社等が行う査定と、不動産会社が行う査定は本質的に違います。

前者は見積もり(査定)をした側がその金額で車を買い取る価格なので、その金額は正確です。

しかし不動産査定の場合、不動産会社がその金額で買い取るまたは売れることを保証するわけではありません

この場合の査定というのはあくまでも、「この位の金額であれば売れるでしょう」と楽観的立場からアドバイスするだけなのです。

それが一括査定の査定です。その点をこれから依頼する人はよく理解しておくことが必要です。

そしてここからが重要です。

不動産会社の査定というのは不動産会社からすると、商品化する・商品化したいというビジネス行為の入り口になります。

なので他社よりも高く査定してお客さんを取り込もうという業者が多数存在します。

査定価格が保証されたものではないですから、後から売れないので値段を下げる値段交渉をすれば良いという考え方なのです。

新居浜市においては年々地価の下落が続いています(新居浜市不動産の動向レポート参照)。

これが何を意味するか解りますか?

仮に査定価格が2000万円、その時点の実勢価格が1800万円だとすると、1年間売却できなければ実勢価格は平均で2%下落しますので、1750万円が実勢価格となります。

誰だって、高く言ってくれる人の言う事を先に聞きたいはずです。

しかし結果はその心理を利用することで、1年間売れなかった上にさらに低くなるというマイナスのスパイラルに見事にハマるのです。

本来は査定の内容に、”売却に掛かる予定期間の目途”を明らかにし、90%位の確率で売却できるとか、その時点での買い取り価格を同時に明記してもらうのが正解だと思います。

不動産先生2

売却の可能性、目途、買い取り保証額を同時に提出してもらえば安心だし、いかに高く言っているかわかりますよね?



まとめ

不動産一括査定サイトを全否定するわけではありませんが、以上の理由から出てくる査定価格は鵜呑みにしないよう注意しましょう。

逆に一番低い金額を提示する業者の方が正直な業者の可能性が高いです。

簡単に価格を把握したい場合はご自分でもある程度は把握できますので、こちらを参考にして見て下さい。自分でできる不動産査定

もう数年すれば人工知能が査定をする時代がやってきます。

すでにテストモードがあるようなので。それまではアナログではありますが、宣伝広告に惑わされず、失敗の無い売却査定を心がけましょう。


追記・・・役に立つ記事を見つけましたのでご参考に。ダイヤモンドオンライン