不動産を売買するに当たって、固定資産税の日割り精算を、所有権移転時に売買代金と共に精算するのが一般的です。

しかし、地域によってはその起算日=計算し始める日が異なっており、若干ですが損をしたり得をする事が起こり得ます。

そこまでの金額には通常の売買ではならないと思いますが、ビル1棟の売買だとかなりの金額が変わってきます。

そこで今回は固定資産税の精算法について考えたいと思います。

固定資産税の請求は1月1日付の所有者に

固定資産税の請求は1月1日付の所有者に対して、その当該年度分について請求がされます。

平成28年の1月1日の所有者Aが3月1日に売買(所有権移転)を、新所有者Bに行ったとします。

その請求は4月末~くらいに(この時点での所有者はB)、Aの元へ1年分の固定資産税が請求されるのです。

その為所有権移転時に、BからAに対して、固定資産税年額÷365日×所有日数の計算で精算を行うのが一般的です。


ここで大切なのが冒頭で述べた起算日についてなのですが、起算日を1月1日で精算する地域と、4月1日で精算する地域とで異なります。

つまり起算日のよって2か月分の所有日数が変わる事となり、精算金額に相違が出てくるのです。

厳密に言うと平成28年の3月分は、平成27年度として既に支払われているので、その分を返還もしくは差し引いて計算する必要がありますので、1か月分の差が発生します。

ではいったいどちらが正しいのでしょう?

これは4月1日を起算日にするのが正しいというのが私の答えです。

固定資産税の納付書を確認して頂ければわかりますが、平成28年度の請求となっているはずです。

そしてこの平成28年度とは、お役所日付である、平成28年4月1日から平成29年3月31日までを指します。

先ほどのA・Bの例で言うと、精算時に1年分を精算する必要があるのです。

しかし起算日を1月1日にしている地域では、BからAに対して59日分(1月・2月分)少ない清算金となります。

残念ながら買主Bは金額が2か月分減ったにも関わらず、1か月分被って支払いをした形になります。

なぜ2つの起算日があるのか?

なぜ2つの起算日があるのかというと、恐らくですが、固定資産税の納期限にあります。

1月1日に起算日が設定されている地域では、12月31日が最終納期になっているようです。

そして4月1日に設定されている地域は3月31日が納期限になっています。

この支払期限の違いで計算がされているので、起算日が異なるのです。

しかし冷静に考えると、請求金額と該当期間は変わらないので、本来4月1日で精算するのが正解と言えるでしょう。

そうしなければ、場合によっては買主Bが1~3月分を被って支払ったような形にもなり得ます。
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新居浜市は1月1日を起算日としているケースがほとんど

実は、新居浜市は1月1日を起算日としているケースがほとんどです。

私も5年位前までは慣行なので、疑いもしませんでしたが、京都の不動産業者さんと取引する機会があり、その間違いについて指摘され始めて気づきました。

非常に勉強になったので、その後他の新居浜市内の業者さんとの取引において4月1日を起算日とする内容での契約を提案したのですが、「新居浜市の慣行だから」という理由で一笑に付されました。

金額も1,500円程度の誤差だったので、その時には売主さんに説明をし、1,500円を私の方から支払ったのを覚えています。

正しいからと言ってすぐに変えれるほど、商慣行は簡単ではないのです。

そしてお金をもらう側の売主が若干損をするので、そこまで言わなくても・・・という心理も働くのです。

お隣の四国中央市や松山市は4月1日起算日での契約となっています。

何故だか新居浜市だけがこの古い慣行に従っているのですが、私も長年気づかなかったように、「1月1日の所有者に請求が行くから、1月1にから計算します」という説明で、流されてしまう事の方が多いのでしょう。

私の性格的に、この精算については是正したいのですが、私だけが行ってもあまり効果がありません。

できればこの件についてきちんと調査裏取りをし、同じく是正してほしいと思う今日この頃でした。