横浜傾きマンションが事件として表面化したのが2015年の10月です。

あれから約1年。

やっと横浜市が正式に建築基準法違反を認定する方針を固めたとの報道がありました。

あまりにも遅すぎる、建築基準法違反の認定で、その判断の遅さの裏には何かあるのでは無いかと感じるのは私だけではないでしょう。

横浜傾きマンションの経緯

横浜傾きマンションの簡単な経緯は、
  • 2015年10月 事件として表面化

  • 2015年11月 事業主が横浜市へ報告
  • 「大規模地震(震度6強~7)でも倒壊・崩壊する可能性はない」
  • 2015年12月 第三者機関の意見も踏まえた検証結果を報告するようにと指示
  • 2016年1月 三井住友建設・日立ハイテクノロジーズ・旭化成建材の3社を指名停止や営業停止などの行政処分

  • 2016年5月 三井住友建設と事業主の三井不動産レジデンシャルが横浜市へ報告
  • 「傾いた棟は、一部のくいが強固な地盤に到達していない施工不良のため、長期的に十分な支持力がなく、震度5強の中規模地震で柱や梁が損傷する可能性がある」
  • 2016年9月 横浜市が建築基準法違反と認定
  • といった流れです。

    やっと元請けの三井住友建設と下請けの日立ハイテクノロジーズ、さらに孫請けの旭化成建材の3社を建築基準法違反で行政処分を検討するのです。

    指名停止と営業停止の処分はすでにされた訳ですが、具体的に法律に抵触した部分についての処分をこれから検討するわけです。

    以前にも記事で書きましたが、言われていた問題点や改善点については、報道がほとんどされていませんでした。

    やっと悪かった部分が確定し、処分を検討するので、未だ具体的な改善や法改正については表面化していません。

    現在の体制のままだとまた起こる

    これまでの法律に則った、管理や施工体制であれば、当然また類似の事件は起こります。

    ということは、私たちが安全な住まいを手にできないということです。

    にもかかわらず、相変わらずのマンション建設は至る所で見受けられます。

    改ざんされたデータを出されても、一般消費者には見抜けません。

    中には、杭打ち工事だけでなく、「補強用のセメント量のデータまで改ざんしていた」という報道もあり、結局何を信頼して、何を基準にしてmy homeを購入すれば良いのか、改善と結果がわからない状況です。

    指摘されている問題点とは?

    マンション建設について、指摘されている問題点を整理してみます。

  • 工期が短すぎる

  • 元請けの現場管理の体制

  • 杭打ちのデータをすべてそろえるのは無理

  • 施工精度が軽視されやすい
  • などが挙げられています。

    はっきり言ってこれらの項目は、一般消費者にはその善し悪しの判断ができません。

    毎日現場に張り付いていたとしても、わからないでしょう。

    行政はこれらの問題の再発を防ぐべく、法改正などの措置を講じなければなりません。

    マンション問題の裏にあるもの

    マンション問題=建設業界の問題です。

    大手のゼネコンが名前を連ね、安心と安全を装っていますし、外から見る分には問題なさそうですが、そこには業界独特の体質や、一般消費者の感覚とはかけ離れた世界が存在します。

    今回の横浜のマンションでは、旭化成が悪いような報道になっていましたが、本来は元請けが全面的に悪いのです。

    しかし、責任は常に孫請けや下請けが負わされる・・・。

    元請け会社は金銭的被害が一番少ない体制であり、問題の根本である「利益構造」が変わらない限り、マンションはもちろんですが、似通った事件は無くならないと考えます。

    TOPが責任を取らなければいけない体制で、その抜け道を無くさなければいけません。

    ここで少しほざいたからと言って、何も変わらないでしょうが、「越後屋とお代官様」の図式は小池知事の様に、表面に出していかないと改善はされません。

    この国はとても良い国だと思います。

    良い国ですが、もっと良い国になるポテンシャルがあるにも関わらず、そのポテンシャルは埋もれてしまったままです。

    考え方や信条、宗教観は異なるかもしれませんが、利益構造がおかしいのは私の様な一般庶民であれば、皆さん痛感されたことがあると思います。

    当事者の方には怒られますが、あえていうと、マンション問題はまだまだ表面の問題です。

    そこに派生する根本的な問題を解決しなければ、この国の住まいの安全、食の安全など、様々な安全が担保されないのです。