前回は所有権の”時効取得”について学びましたが、今回は所有権以外の時効=消滅時効についてみていきましょう。


消滅時効の定義はwikipediaによると

一定期間行使されない場合、権利を消滅させる制度で、取得時効とともに時効の一つである。消滅時効により権利が消滅することを時効消滅という。


不動産先生

借金を例にいうと、借金の取り立てが一定期間無い場合、その借金(債権)自体を消滅させる制度です。

友人や知人から10万円借りていたとします。
一定期間督促が無ければ、その借金は時効により消滅する・・・つまりチャラになる  という中々おしゃれな制度なのです。


消滅時効が成立する絶対条件とは?

  1. 短期消滅時効にかかる債権
  2. 消滅時効の起算点から1~5年経過する事
  3. 通常債権
  4. 消滅時効の起算点から10年経過する事
  5. 債権又は所有権以外の財産権
  6. 消滅時効の起算点から20年以上経過する事

3つの権利の状態によってその期間が定められており、それぞれ説明していきます。

短期消滅時効にかかる債権

民法や商法には、権利関係を迅速に確定するために、より短い期間で時効が成立する場合があります。これを総称して短期消滅時効といい、それぞれの事象によって時効期間が定められています。

1年
  • 月又はこれより短い期間で定めた使用人の給料
  • 労力者(大工・左官等)・演芸人の賃金ならびにその供給した物の代価
  • 運送費
  • ホテルや旅館の宿泊料・キャバレーや料理店などの飲食料
  • 貸衣装など動産の損料
  • 売主の担保責任:買主が事実を知った時から
  • 遺留分減殺請求権:減殺すべき贈与、遺贈があったことを知った時から
  • 運送取扱人の責任
  • 陸上運送人の責任
  • 海上運送人の責任
  • 船舶所有者の傭船者、荷送人、荷受人に対する債権
  • 為替手形の所持人から裏書人や振出人に対する請求権
  • 約束手形の所持人から裏書人に対する請求権
  • 支払保証をした支払人に対する小切手上の請求権

  • 2年
  • 弁護士・弁護士法人・公証人の職務に関する債権
  • 生産者・卸売または小売商人の売掛代金債権
  • 居職人・製造人の仕事に関する債権
  • 学芸・技能の教育者の教育・衣食・寄宿に関する債権
  • 詐害行為取消権:債権者が取消しの原因を知った時から

  • 3年
  • 医師・助産師・薬剤師の医療・助産・調剤に関する債権
  • 技師・棟梁・請負人の工事に関する債権 工事終了のときから
  • 弁護士・弁護士法人・公証人の職務に関して受け取った書類についての義務に対する権利
  • 不法行為に基づく損害賠償請求権 損害および加害者を知ったときから
  • 為替手形の所持人から引受人に対する請求権
  • 約束手形の所持人から振出人に対する請求権
  • 5年
  • 追認できる時からの取消権
  • 年金・恩給・扶助料・地代・利息・賃借料
  • 財産管理に関する親子間の債権
  • 商事債権
  • 相続回復請求権 相続権を侵害された事実を知ったときから
  • 金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利
  • 労働者の退職手当
  • wikipediaより引用

    そのほかの通常債権

    上記で短期とされているもの以外の債権で、通常の債権と判決で確定した権利は、消滅時効の起算点から10年の経過で消滅時効の条件が成立し時効とできます。

    債権とは分かりやすく言えばお金を貸した側の権利なのですが、金銭だけではなく一定の行為を請求できる権利の事なので、○○をしてもらう・させる権利がある場合は債権と言えるでしょう。

    債権又は所有権以外の財産権

    債権または所有権以外の財産権は消滅時効の起算点から20年の経過で消滅時効の条件が成立します。

    債権または所有権以外の財産権とは具体的には地上権や抵当権、地役権等が上げられます。

    消滅時効の起算点とは

    起算点という言葉が出てきましたが、いつから時効の経過をカウントし始めるかというスタート地点の事を言います。

    実務的にはこの起算点から計算する必要があるので、間違えて消滅時効を迎える前に”追認”を行ってしまうと、時効のカウントが止まってしまいます。

    私の好きな”ミナミの帝王”で何度か出てきた、無権代理行為の追認や時効のカウントを数日間違えていた話などが面白い実例だと思います。
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    消滅時効を成立させること

    消滅時効を成立させることについては、相手方に時効援用し時効が成立していることを意思表示することが必要です。

    時効の援用・・・消滅時効を使いますと宣言する事という考え方でいいと思います。

    宅地建物取引士の試験のポイント

    消滅時効については 
    短期債権1~5年
    通常債権10年~
    債権・所有権以外の財産権20年~
    の3点の組み合わせを暗記しておけば大丈夫です。


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