夫婦間で一緒に住んでいた夫名義(もしくは妻名義)の不動産がある場合、不動産のみならず、住宅ローンがある場合には住宅ローンについても財産分与の対象となります。

そうすると、「財産分与のタイミングで住宅ローンを負担しなければならないのでしょうか?
できれば負担したくないのですが・・・」とお考えになられる方もいらっしゃることでしょう。
ここでは、離婚時に住宅ローンがあっても財産分与で損をしない方法について説明してみます。

住宅ローン残債がある場合の不動産の財産分与の手順


  1. 不動産の価格が住宅ローンの残額より大きいか、住宅ローンの残額が不動産の価格より大きいかを確認
  2. 現在の不動産の価格を確認する
  3. それを踏まえた上で不動産を欲しいか否か考える
  4. 財産分与に関する話し合い、調停、裁判
  5. (場合により)不動産の名義移転の手続き
  6. (場合により)住宅ローン債務者変更の手続き



それぞれの手続きの内容について見ていきましょう。

まずは住宅ローンの残額を確認する

最初に住宅ローンの残額を確認しましょう。
債務者本人であれば借入先銀行などで確認できますが、配偶者が債務者であれば確認ができません。
年末や定期的に金融機関から送られてくる住宅ローンの明細を取っておいて、確認しましょう。

不動産の価格を知ろう!


次に、現在の不動産の価格を確認しましょう。一般的な確認方法としては以下の通りです。

不動産業者に価格査定してもらう

通常裁判所に提出するような不動産査定書についてはいくらかの費用がかかる不動産業者が多いです。
あこぎな所は1筆で1~2万円というのも見たことがありますので、不動産業者に確認してから依頼すると良いでしょう。
不動産の査定価格を書いた価格査定書を作ってもらうことができます。
これを2社以上からとり、その平均値を採用すると言う感じです。

無料の一括査定を利用すれば、複数社で、秘密でこっそり価格を査定することが可能です。

離婚時の不動産査定にはもってこいですね^^

不動産鑑定士に鑑定してもらう

これは最終手段です。不動産の価格にお互いが納得できない場合に依頼しましょう。
なぜなら高額な費用が掛かるからです^^

どちらが取得するか、それとも売却するか不動産についての方針を決める

不動産を取得するかどうかによって、住宅ローンの扱いはそれぞれ変わってきます。

不動産を取得したいかしたくないかの希望を踏まえて、どちらにするか方針を決めましょう。

不動産名義が夫となっているケースが多いと思うので、以下その前提で進めていきます。

夫が住み続ける場合

次のケースが考えられます。


  • 不動産の名義と債務者は夫のままで妻に清算割合を金銭で分与する場合


  • 住宅ローンの残債が査定価格より少ない場合、不動産の価格からローン残高を差し引いたものがその不動産の実質的な価値となります。

    その実質的価値について、財産分与の割合に応じて金銭を請求することになります。

    つまり、財産分与時の不動産の価格が2000万円で住宅ローンの残額が1500万円で財産分与の割合が半分という場合、妻は夫に250万円請求することができるということです。




  • 不動産の名義と債務者が夫のままの場合

  • 妻には財産分与の支払いもなく、また住宅ローンの負担もない方法です。基本的に夫のみが住宅ローンを支払っていくことになります。

     

不動産を売却してしまう場合


不動産をばいきゃくしてしまうこともよくある1つの方法です。
この場合不動産価格と住宅ローンの残債を比べて、査定価格が低い場合か査定価格が高い場合で扱いが異なるので、以下それぞれみていきましょう。



  • 住宅ローンの残債よりも査定価格が低い場合
  • 財産分与はマイナス財産も計算に考慮されます。
    不動産を売却した結果、住宅ローンが残った場合、他にもプラスの財産があればそこから残ったローンの価格を差し引くことになります。

  • 住宅ローンの残債よりも査定価格が高い場合
この場合不動産を売却して得たお金を住宅ローンの支払いに充ててもお金が残ります。
残った金額について財産分与の対象となります。
もし財産分与の割合が2分の1の場合、残ったお金の半分を妻が夫に対して請求することができます。

妻が不動産に住む場合



  • 不動産名義を妻に、住宅ローンの債務者を夫のままとする場合

  • この場合所有権は妻に移転した上、住宅ローンは夫が支払うこととなります。

    査定価格が住宅ローン残高より高い場合、不動産が実質的にプラスの財産となりますので、原則として不動産の価格から住宅ローンの残高を差し引いた金額の約半分について妻から夫に金銭の支払いが必要となる可能性があります。

    また不動産に抵当権が付いている時、夫が支払を滞らせた場合のリスクがありえます。
    支払いの請求が物上保証人である妻に対して行われますし、最悪競売になる可能性もあり得ます。

  • 不動産の名義と住宅ローンの債務者を夫のままにする場合
  • この場合不動産の所有権は夫のままですが、離婚後のローンは夫が支払うことになります。
    妻側としては、住宅ローンを支払わずに住み続けることができていいことづくめのように思えますが、「将来的に夫がローンの支払いを滞らせる」というリスクが考えられます。
    このリスクを回避するために、支払いが滞り次第夫に強制執行(差押)できるように公正証書を作成しておきましょう。

  • 不動産の名義と住宅ローンの債務者を夫のままで妻が夫に家賃を支払う場合
  • この場合、毎月のローン分以下の金額を妻が家賃として夫に支払うことになります。
    子どもがいて転校したくないなどの理由がある場合に行われる方法です。

  • 不動産の名義と金融機関の債務者を妻にする
  • この場合、妻が毎月の住宅ローンを支払うことになりますが、話し合い等で夫に一部負担してもらうことも可能です。
    査定価格がローン残高より高い場合、不動産が実質的に+の財産となりますので、不動産の価格から住宅ローンの残高を差し引いた金額の約半分について妻から夫に金銭の支払いが必要となる可能性があります。

    またこのケースでは、妻の収入・資産状況などを金融機関によって夫から妻へ債務者が変更してもよいかが審査されます。
    このケースについては先に金融機関の同意があって初めて成り立ちます。

財産分与の手続き


実際の財産分与の手続きはこんな感じです。


  • まずは話し合い!

  • 財産分与の対象となる住宅ローン及び不動産について、お互いに話し合いをしましょう。

    前述の通り、住宅ローンの残高と不動産の査定価格の高低を確認した上で、その不動産に住み続けたいか否かを判断しましょう。

    妻が住み続ける場合、逆に妻が家を出る場合どちらにせよ、社会的立場の弱い妻ができるだけ有利な条件でまとめられるよう交渉しましょう。


    別居している場合には、なかなか直接財産分与について話をすることが難しいと思いますが、まずは携帯メールやLINEなどで、証拠が残るようにして不動産と住宅ローンの財産分与についての希望を伝えましょう。

    これに対して、話し合いに応じてくれない場合には、内容証明郵便というものを送付します。

  • 調停で決める

  • 調停で争う方法としては、夫婦関係調整調停(離婚調停)で離婚するか否かに併せて話し合うか、財産分与請求調停で話し合うかの方法があります。

  • 離婚調停でもまとまらない場合は離婚裁判
  • 離婚の問題と一緒に解決を図り、財産分与についての話し合いがまとまらない場合は離婚訴訟を起こすことになります。

    離婚裁判の中で、離婚の問題と財産分与についての問題の解決を目指します。

その他の手続き


不動産の名義変更が必要となる場合


不動産を夫名義から妻名義に変更する場合、所有権移転登記手続きが必要となります。

不動産に抵当権が付いているときは銀行も比較的柔軟に対応してくれることが多いですが、そうでない場合もありますので要相談です。
そのため離婚の際に「住宅ローンが完済した後は妻の名義にする」など、名義変更について明確に合意しておく必要があります。

ただ、登記請求権の時効の問題もありますので,きちんと専門家に相談したほうがよいでしょう。
この場合所有権移転登記手続きなどが必要となります。

住宅ローンの債務者変更が必要となる場合


この場合、妻の収入や資産状況が銀行により審査されます。
審査に通れば債務者変更が可能となります。

連帯保証人となっている場合


住宅ローンについて、夫が主債務者で妻が連帯保証人となっている場合もあるでしょう。

財産分与に関する話し合いで、今後妻が責任を負わない事となった場合、銀行と妻との連帯保証契約を解除する必要があります。

方法として具体的には、



  • 住宅ローンの借り換えをする
  • 住宅ローンの支払期間などを見直す

  • 別の方に連帯債務者・連帯保証人になってもらう

等の方法があります。

銀行と話をして上記の方法が可能かどうか確認してみましょう。

新居浜市近郊で離婚をお考えなら

新居浜市内、新居浜市近郊であれば不動産の価格査定については当方でも行っております。
条件によって価格は異なりますが、お問い合わせからご連絡頂けましたらご相談には乗らせて頂きます。

また、離婚の協議書の作成・財産分与相談も行っております。

少しCMチックになりましたが、困っている・・・悩み続ける位なら、経験豊富なプロに相談するのが一番です。

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